落とし物や免許の書き換え以外で警察に行ったことがある人は少ないのではないでしょうか。
警察官はそれでなくても体の大きい人が多いのに、みんな揃いの制服をきて、なんだか怖いと感じる人も多いでしょう。

自宅近くで事件や事故が起きた時、あなたがそれを見かけた時、警察からあなたの見たものを教えてほしいと言われることがあります。突然インタホンが鳴らされて、いかつい警察官にあれこれ質問されて、大したものは見聞きしていないのに正直めんどくさい！と思うこともあるでしょう。

事件が起きたとき、ドラマティックに何もかもが解き明かされるような情報を持っている人はあまりいません。みんな、取るに足らないような小さなことしか知らないのが普通です。だから、「こんなこと、警察に話す価値もない」とあなたは思うかもしれません。

でも、その「価値のないような小さなピース」をひとつひとつ集めて組み立てるのが警察の捜査です。

集めたピースひとつひとつはいったい何のどの部分なのかもわかりませんが、丁寧に丁寧に集めてジグソーパズルのように組み立てていくと、最初は空白だらけだったそのパズルに、何が描かれているのか見えてきます。

あなたのピースは、端っこのただの白いピースかもしれません。でも、端っこが決まらないとジグソーパズルは解けないかもしれません。

犯人逮捕にまさる被害者支援はありません。

「話を聞かせてほしい」という警察官に、ちょっとめんどうでも協力してくださることが、実は大切な被害者支援になっているのです。どうか、ごめんどうでも被害者のために、力を貸していただけたら幸いです。